ガリレオの苦悩:東野圭吾

著:東野圭吾

第一章・落下る(おちる)
一人住まいの女性がマンションから転落して死亡した。自殺ではない。何者かが彼女を殴って昏倒させ、突き落としたのだ。警視庁捜査一課の刑事・内海 薫は、被害者の恋人が犯人であると直観する。犯人は時限装置を用いて犯行時間を偽装し、アリバイ工作を行ったのだ。物理トリックを暴くため、薫は草薙から湯川 学への紹介状をとりつける。事件捜査から身を引いた湯川を、再び現場へ向かわせることができるのか。薫の手腕が問われる。

第二章・操縦る(あやつる)
帝都大学理工学部に助教授として在籍中、「メタルの魔術師」の異名をとっていた友永幸正は、脳梗塞の後遺症のため現在は車椅子に頼って生活をしている。かつての教え子が彼の自宅に集うことになっていた日に惨劇は起きた。離れが火事になり、長男の邦宏の他殺体が発見されたのだ。かけつけた捜査陣の前に、招待客の一人であった湯川 学が姿を現す。湯川は、友永の言動に不審を感じ取っていた。彼は何かを隠しているようなのだ。果たして事件との関連は……?

第三章・密室る(とじる)
留守番中の老婦人が強盗殺人の犠牲者になった。現場からは、十キロもの金塊が消えていたという。捜査の過程で、被害者宅を覗き込む保険外交員の女性が目撃されていたことが判明した。その中学生の娘が、奇妙な行動をとり始める。水晶の飾りがついた“真実を教えてくれる振り子”を使って、被害者宅から消えた犬の死体を捜し当てたのだ。母親の無実を証明するために水晶の力を使ったと称する彼女の言葉に裏はないのか。科学的な根拠を検討するため湯川 学に出馬が求められる。

第四章・指標す(しめす)
ある老女が何者かに殺され、さらにその家から金の地金が盗まれる事件が発生。また事件があった時には被害者が飼っている犬がどこかへいなくなっていた。犯行のあった日に被害者宅を訪ねた真瀬貴美子に嫌疑が掛かるものの証拠が見つからず捜査は難航するのだった。ある時同僚の岸谷と真瀬家の張り込みをしていた薫は貴美子の娘・葉月が一人で家を出るところを見かけ、不法投棄が行われている場所まで後をつけたとき、薫と葉月は洗濯機に捨てられた被害者の犬の死骸を発見する。

第五章・攪乱す(みだす)
「悪魔の手」と名乗る者によって、警視庁に怪文書が送りつけられてきた。見えざる手によって人を葬ってみせるとする内容で、湯川 学に対して挑戦の意志を示していた。やがて送られてきた第二の挑戦状で、悪魔の手は実際に手を下したと宣言する。手紙に記されていた被害者は実在し、建築現場で転落死を遂げていた。だが、どう見ても事故死にしか思えない状況だ。現場に姿を現さず、指の一本も触れることなく人を死なせる手段とは一体何か。

【感想】
東野圭吾のガリレオシリーズです。福山雅治が湯川を演じてドラマや「容疑者Xの献身」など映画にもなったりして人気になりましたね。今回の作品はオムニバス形式なので読みやすいですよ。でも、内容はかなり専門的ですし推理も深いです。

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